LED照明で植物栽培 Q&A

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よくある質問
※このQ&Aは一般の方にも分かりやすくするために、専門的な内容は控えています。

Q. 植物工場新規参入者はどのような業種が多いですか?
農業や食品に関連した業種から、食には全く関わりの無い製造業やサービス業など既存事業は多種多様です。
Q. どの程度の規模なら収益事業になりますか?
どの地域で何をいくらで販売するか条件によって、答えは変わります。
障がい者雇用施設としての実績では小規模から収益が見込めます。
Q. 素晴らしい技術の詰まった設備だけど安くならないのですか?
仮に弊社が製造原価以下で栽培装置を販売した場合、果たして儲かるでしょうか?
答えはノーです。なぜなら減価償却費を必要最小限に抑えて生産性を高めることは重要です。
しかしながら、人件費、電力代、水道代、消耗品代等のコストは弊社では負担できません。
つまり、従来型農業や大量生産型植物工場では生産できない高付加価値商品を売るための仕組み作りを構築しなければ栽培装置が安くても赤字になるのは必至です。
Q. 植物工場とは?
QA1.jpg 植物工場とは、施設内で植物の生育に必要な環境を作り出し、計画的に植物を栽培するシステムです。キノコやもやし、スプラウトの生産現場では既に普及していますが、近年の食の安全への関心の高まりや、食料自給率の低下、農業従事者の高齢化などを背景に、野菜作りの現場でも広く注目を集めています。

植物工場には「完全制御型」と「太陽光利用型」の2種類があります。
完全制御型・・・植物の生育環境を完全にコントロールした屋内施設で栽培。太陽光の代わりに、蛍光灯、LEDなどの人工光を用います。
太陽光利用型・・・太陽光を利用した温室などで、温度・湿度など生育環境をコントロールしながら栽培。雨や曇りの時には人工光を補光しながら計画的な生産を行います。

※キーストーンテクノロジーでは、植物栽培に最適なLEDを開発し、省エネルギー・低環境負荷の植物工場を独自に提案しています。 私たちは、家庭で使える栽培キットから事業向けの植物工場までを総称して「LED菜園」と呼んでいます。
Q. 水耕栽培とはどんな栽培方法ですか?
畑の野菜は、土に根を張り、土を介して水・酸素・養分を吸収して成長します。
一方、水耕栽培とは土の代わりに水で植物を栽培する方法です。植物は水中に根を伸ばし、水に溶けた酸素や養分を吸収します。植物は土の抵抗を受けずに自在に根を伸ばせるので、成長に必要な成分をたくさん吸収することができます。また、生産者にとっても「養水分管理が容易で成長が早い」、「土を介する病気や害虫が発生しにくく農薬を使わずに栽培しやすい」、「土作り不要なので未経験者にも取り組みやすい」などのメリットがあります。
キーストーンテクノロジーの栽培システムでは、水中に空気を混入してより多くの酸素を送り込む「水気耕栽培」を採用しています。
Q. なぜLEDの光で植物が育つのですか?
古来より"お天道様の恵み"として崇められてきた太陽の光。その正体はどういったものでしょうか?
太陽の光は「可視光線」「紫外線」「赤外線」が混ざった状態で地上に降り注ぎます。可視光線は人の目に見える波長。可視光線より短い波長が紫外線、長い波長が赤外線です。このなかで植物が成長に利用しているのは可視光線、つまり光です。光には色がないように見えますが、これはいろいろな波長(色)が混ざっているため。波長を分離すると、人間の目には7色に見えます。

近年の研究で、植物はこれらの光のうち、おもに赤色を吸収して光合成し、青色を吸収して実や葉を形成する(光形態形成)ことがわかってきました。つまり、人間が物を見るために使う光と、植物が成長のために使う光は異なるということです。

LEDは発光波長(スペクトル)の幅が狭く、目的の単色光を発光できるというメリットがあります。そのため、植物が必要とする波長をLEDで照射することができれば、太陽光の当たらない場所でも植物は健全に成長することができるのです。
なお、植物が人間には緑色に見えるのは、緑色の波長を吸収せず反射しているからです。
Q. LED菜園ではどんな野菜でも育ちますか?
どんな野菜でも育ちます。
※ただし弊社の多段式菜園装置は、高さや水槽の深さに制限があるので、背の高い農作物や根菜類は制限を受けます。また、根菜類は水中では自由に育つので形は整いません。
Q. なぜLED菜園では無農薬栽培ができるのですか?
農作物の病気の7割は土を介したものといわれます。また、害虫は土に卵を産みます。そのため水耕栽培を利用するLED菜園では病気や害虫が発生しにくく、屋外からの害虫の侵入を防ぐことで無農薬栽培が可能になります。
Q. LED菜園で育てた野菜に栄養はありますか?
LED菜園でも、露地栽培と同じように栄養のある野菜が育ちます。
また、機能性成分のなかにはLED菜園で栽培することで含有量が高くなるものもあります。
たとえばLED菜園育ちの小松菜と市販の小松菜を比較したところ、β-カロテンが2.2倍、総ポリフェノールが1.7倍、葉酸が2.0倍多く含まれていました。
(神奈川県産業技術センター 受託研究報告書09-83より)
Q. LED菜園はなぜ省エネ型といわれるのですか?
植物工場で利用されている人工光源の多くは蛍光灯ですが、LEDは消費電力が少なく、長寿命なのでエネルギーを効率的に使うことができます。
また、蛍光灯や一般的なLEDは、複数の波長を組み合せで白っぽい色の光を放っていますが、植物が成長するためには赤や青など特定の光があれば十分です。それらを選択的に照射できる弊社のLED(トルネードACE収穫ACE)は、植物の成長に必要十分な光だけを照射することができるので、少ないエネルギーでも効率よく植物を成長させることができます。
Q. そのほか、LED菜園にはどんなメリットがありますか?
LED菜園では、水を循環して再利用するため、栽培に使用する水が少量で済みます。また、栽培面を棚状に重ねることで小さなスペースにも設置でき、都市のオフィスビルなどでも野菜作りができるようになります。消費地で野菜を作ることは、食料自給率のUPやフードマイレージの極小化にもつながり、CO2排出量を低減し、環境負荷を抑えた持続可能な農業生産につながります。